「資格社会」って言葉、一度くらい聞いたことあると思う。日本人社会人の保有資格数、感覚的には3〜4個はある気がしてた。厚生労働省の調査を見ると、平均は1.3個だった。

実際の分布を見ると、もう少し細かく実態がわかる。

日本人の保有資格数の平均はいくつ?

厚生労働省「能力開発基本調査」(2023年度)によると、社会人が業務に関連して保有する資格の平均は1.3個。中央値で言えば「1個あるかないか」というのが現実に近い。

保有資格数割合(目安)
0個約34%
1個約28%
2個約20%
3個約12%
4個以上約6%

4個以上持っている人は全体の1割未満。「思ったより少ない」というのが正直な感想だと思う。

この数字が示す現実

1.3個という平均を見るだけでは伝わらないけど、「資格取得を希望しながら過去1年で何もしなかった」社会人が全体の6割以上いるという同調査の別データと合わせると、構造が見えてくる。「いつか取る」は、かなりの確率で「取らないまま」に変わっていく。これは年収でも貯蓄でも起きることだけど、資格は特にそのパターンが強い。

動いた人が少ないテーマ、というのがこのデータの本質だ。0個から1個に変えるだけで、下位35%から抜け出せる。

業界・職種によって分布はどう変わるか

同じ「社会人」でも、職種によって保有資格数の分布はかなり変わる。

医療・介護・建設は、そもそも無資格では業務が成立しないため、業界全体の平均が高い。看護師・介護福祉士・施工管理技士あたりは職業上の必須資格があるため、3〜5個持っているケースが普通に存在する。

対して、IT・マーケティング・企画系は「資格なしでも評価される」文化が強く、平均を押し下げている。コードが書けて実績があれば資格ゼロでも採用される環境では、そもそも取ろうとするモチベーションが生まれにくい。

事務・営業職はその中間で、「あると評価が上がるが必須ではない」という位置づけが多い。このゾーンが、全体の平均1.3個を形成している主な層といえる。

自分の職種がどのゾーンかを意識すると、「1個追加するとどれくらい差別化できるか」の肌感が変わってくる。

年代別の保有資格数——意外な傾向がある

年齢が上がれば資格も増える、というのが直感的な予測だが、実態は少し違う。

30代後半〜40代前半が最も資格数が多く、その後は横ばいになる傾向がある。50代以降は「資格取得意欲が低下する」というデータが能力開発基本調査に示されており、「まだ必要ない」と思っている20代と、「もう十分だ」と思っている50代の両端で資格保有数が伸び悩む構造になっている。

逆に言えば、25〜35歳は最も資格が「差別化要因になる」タイミングでもある。この層が平均1.3個の中で3個持っていれば、同年代でトップ10%圏内に入る可能性が高い。

上位10%は意外と近い

上位10%に入るなら、業務関連資格を3個以上持っていれば届く計算になる。「3個って多くない?」と思うかもしれないけど、MOSと日商簿記3級とFP3級を持っていれば普通に3個だ。わりと現実的な範囲にある。

具体的に並べると、たとえばこういう組み合わせになる。

  • 事務・経理系:日商簿記2級 + MOS Excel + FP2級
  • IT系:ITパスポート + 基本情報技術者 + AWS Associate
  • 営業・ビジネス系:FP3級 + 宅建士 + TOEIC 700点台(スコア証明として)

どれも「特別な才能がいる試験」ではなく、学習時間30〜200時間の範囲で取れるものばかりだ。3個揃えるのに1〜2年かけた計算でも、25歳で始めれば30歳前に上位10%に到達できる。

逆に、0個だと下位35%圏内に入る。「自分は普通くらいだろ」と思っていた人がCかDランクに落ちるパターンがけっこうある。

診断では10段階でランク分けしていて、「資格証で財布が重い」LEGENDに届くのは上位3〜5%の話。「平均超えの準備完了」Rランクには2個あれば届く可能性がある。意外なのは、「1個あるから大丈夫」と思っていた層がNかCに出るケースが多いこと。実際に数字を入れてみると、思ってた自分の位置がけっこう変わる。

どのランクに出るか、まず確認してみるといい。

🎯 日本人社会人の保有資格数ランク診断

保有資格数を入力してください

個

このランク名、友達に言いたくなるやつがあると思う。

資格と年収の関係——数字でどこまで言えるか

「資格を取れば年収が上がる」という話はよく聞く。実際のところ、どこまで正確か。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」などのデータを見ると、資格保有者と非保有者の年収差は職種によって大きく異なる。医師・弁護士・公認会計士などの独占業務資格は、そもそも資格なしでは業務ができないため比較自体が意味をなさない。

汎用資格(FP・簿記・MOS)は、それ単体で年収が50万円上がるというデータは出にくい。むしろ「転職時の書類通過率が上がる」「面接での話題になる」という経路で年収改善につながるケースが多い。直接的な昇給効果より、機会の広がりとして効く。

一方で、専門資格(宅建士・中小企業診断士・社会保険労務士)は保有者と非保有者の年収差が統計的に出やすい。これらは試験難易度が高い分、保有者が市場で希少になるからだ。

「資格が年収を上げる」というより、「稀少性のある資格を持っている人が、機会の多い市場に入りやすい」という構造が正確だと思う。

診断後の次の一手

Cランク以下だったとして、それは「今まで動いていなかった」という事実でしかない。資格は何かを劇的に変えるというより、「1個取れた実績」が次の一手を動かしやすくする感じがある。

「何を取ればいいかわからない」という状態が最も長く続くパターンだ。スタディングは資格ごとにコースが分かれていて、取得目安時間が事前にわかる設計になっている。「どれにしようか迷っている」段階で一覧を見るだけでも方針が絞れる。無料で資格のラインナップを確認してから始められるから、まずどんな選択肢があるか見てみるといい。

スタディングで次の資格を探してみる


保有資格数が気になった人は、年収の平均も合わせて見てみるといい。資格の数と年収の関係を見ると、けっこうおもしろいことになる。


よくある質問

保有資格数の平均と中央値はどう違う?

平均は約1.3個だが、中央値は1個前後になる。少数の「資格マニア」が平均を引き上げている典型的な分布で、「平均≒自分の普通」とは言い切れない。厚生労働省「能力開発基本調査」(2023年度)ベースの数字で、普通自動車免許が「業務に直接関連する資格」に含まれるかどうかは調査の定義によって変わる点は注意したい。体感的には、免許込みにするとほぼ全員が+1個になるだけで、分布の形はあまり変わらない。

資格の数より質のほうが大事では?

「質×数の掛け合わせ」が実態だったりする。ただ、0個から1個に変わることの効果は見た目より大きい。転職市場の求人データを見ると、「資格あり」と「資格なし」で書類通過率が変わるポジションは実際にある。まず0個の状態から抜け出すことが先で、質の議論はその後でいい。

NランクからRランクに上げるには何をすれば?

現実的には「1個取る」一択になる。FP3級・日商簿記3級・MOSあたりは学習時間30〜60時間で取れる範囲の資格で、これを1個追加するだけでN→R圏内に入る可能性がある。スタディングは各資格の学習時間目安が明示されていて、自分のペースで取れそうなものを探しやすい。無料で確認してから始めるのが現実的だと思う。

自動車免許は資格の数に含めるべき?

調査の定義次第だが、厚生労働省の能力開発基本調査では「業務上必要な資格・技能」という枠で集計されているため、普通自動車免許が業務に直結する職種(営業・配送・建設など)では含められるケースがある。ただし、デスクワーク中心の職種で「運転免許持ってます」を資格数に入れても、採用担当や転職市場での評価にはほぼ影響しない。診断ツール上では「業務に関連すると自分が判断する資格」の数を入力するのが最も実態に近い。

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