転勤の辞令が出たとき、「自分だけ何度もあたってる気がする」と思ったことがある人、わりと多いんじゃないかと思う。周りを見渡すと、一度も転勤しない同僚もいれば、数年おきに引っ越しを繰り返してる人もいて、なんか運ゲーっぽさすら感じる。

実はそれ、感覚じゃなくて実態だったりする。


正社員の平均転勤回数、実際どのくらい?

連合が実施した「転勤に関する調査」によると、転勤経験のある正社員の平均転勤回数は生涯で2〜3回程度というのが実態だ。リクルートワークス研究所のデータでも、転勤経験者に限定した場合の平均は2.5回前後に落ち着く。

ただし「転勤経験者に限定した場合」というのがポイントで、正社員全体に広げると転勤ゼロの人がかなりの割合を占める。つまり、一部の人が転勤回数を引き受けている構造だったりする。

転勤回数割合(正社員全体)
0回約45%
1〜2回約30%
3〜5回約17%
6回以上約8%

(連合「転勤に関する調査」2023年版より)

これ、グラフで見るとかなり左に偏った分布をしている。半数近くが転勤ゼロで、6回以上という層は全体の1割にも届かない。「みんな転勤してる」という感覚は、転勤の多い職場にいる人のバイアスだったりする。

実態として言うと、転勤を何度も経験してる人は「転勤しやすいポジション・業種・会社」に集中している。インフラ・金融・商社・メーカーの管理職ルートが典型で、このあたりだと生涯5回以上は珍しくない。一方、中小企業や拠点が少ない業種では転勤ゼロが当たり前になる。同じ「正社員」という括りの中に、まったく違う世界が混在してるってことになる。


転勤回数は、会社の規模と業種でほぼ決まる

転勤の有無と回数は、ぶっちゃけ会社選びの時点でほぼ決まっていたりする。

企業規模平均転勤回数(経験者)
大企業(1000人以上)3.2回
中堅企業(100〜999人)2.1回
中小企業(100人未満)0.8回

大企業ほど転勤が多いのは、全国に拠点があって人材をローテーションする仕組みが整っているから。管理職への登用ルートとして「いろんな拠点を経験させる」という文化が根強く残っている会社も多い。

あ、話がずれたけど、回数の多さが必ずしもキャリアの充実に直結するかというと、そこは別の話になってくる。転勤を重ねるほど「広い視野」は得やすい反面、パートナーの就労・子どもの学校・親の介護という問題が蓄積していく。回数が増えるほど、私生活のコストも比例して上がる構造がある。


自分の転勤回数、日本人の中で何ランク?

診断では10段階でランク分けしている。SRに入れるのは上位20%くらいの話で、そこから上はかなり絞られる。意外だったのは、「転勤3回くらいは普通でしょ」と思ってた層がNどまりになることが多いこと。全体の半数が0回という構造の中では、3回でもそこそこ上位に来る。

自分がどのランクに出るか、回数を入れてみるといい。

🎯 日本人正社員の生涯転勤回数ランク診断

生涯転勤回数を入力してください

回

このランク名、「転勤で人生を設計した人」とか「地元から動いていない人」とか、Xに貼ると意外と反応もらえるやつだと思う。


診断後の「次の一手」

Nランク以下だった人へ

転勤が少ない・ゼロというのは、今の会社ではそういうポジションにいるということでしかない。転勤ありの仕事とナシの仕事、自分がどちらを本当に選びたいのかを一度整理してみる価値はある。転勤なし求人を条件で絞って見てみると、選択肢の広さに気づくことが多い。

R〜SRランクだった人へ

複数拠点を経験してきたキャリアは、市場価値として評価されやすい。ただ「転勤を重ねてきた」という経験がどう評価されるかは、業種や職種によって差がある。外の市場で今のキャリアがどう見えるか、一度確認してみると判断が変わることがある。

UR以上だった人へ

転勤キャリアを積み上げてきたなら、そのネットワークと経験はかなりの武器になる。次のステップとして「転勤なしで今の年収水準を維持できるか」を確かめておくと、交渉のカードが増える。


よくある質問

転勤回数の「平均」と「中央値」はどう違う?

平均が2.5回でも、実態として転勤ゼロの層が全体の45%を占めるため、中央値は1回前後になる。つまり「日本人正社員の真ん中」は転勤ほぼなし、というのが現実だったりする。平均が高く見えるのは、多く転勤している一部の層が数字を引き上げているから。転勤経験者の間でも、分布のバラつきはかなり大きい。

転勤が多い業種と少ない業種、どっちを選べばいい?

これは「どんな働き方を優先するか」の話なので正解はない。ただ、転勤が多い業種はキャリアの幅が広がりやすい反面、私生活への影響が蓄積しやすい。転勤が少ない業種はライフスタイルの安定を保ちやすいが、異動機会が限られてスキルが固定化するリスクがある。どちらが自分に合うかは、転職活動で両方の求人を見比べてみると肌感覚がつかみやすい。

転勤が多いキャリアから「転勤なし」に切り替えるには何から始めればいい?

転勤なし求人への転職は、「今の経験がどこまで通用するか」を先に確認するのが最初の一手だと思う。転勤を重ねてきたキャリアはマネジメント経験や多拠点運営の知見として評価されることが多く、転職市場での価値は思ったより高いことがある。転職サービスに登録して転勤なし条件で求人を眺めてみると、選択肢の多さと年収水準の感覚がつかめてくる。


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