毎月10万円以上、ローンの返済だけで消えていく。

それが日本人の住宅ローン利用者の「普通」だったりする。家賃より高い、という感覚の人も多いはずで、そのしんどさが数字として出てきた形だ。

国税庁ではなく住宅金融支援機構のデータを見ると、この数字はもう少し複雑な顔をしている。

住宅ローンの月額返済額、実際いくらが平均?

住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査2024」によると、月額返済額の全国平均は約10.1万円。ただし、これはフラット35利用者のデータで、変動金利を選んでいる層はもう少し低めになる傾向がある。

総務省の家計調査(住居費内訳、2024年)では、住宅ローンを抱える世帯の返済額中央値は月9〜11万円台に集中していた。

月額返済額割合(概算)
5万円未満約10%
5〜8万円約22%
8〜12万円約35%
12〜16万円約22%
16万円以上約11%

(出典:住宅金融支援機構 フラット35利用者調査2024・総務省家計調査2024年)

分布を見ると、8〜12万円のゾーンにがっつり集中している。10万円前後が「ザ・平均」で、そこから上か下かで生活感がけっこう変わってくる印象だ。

ちなみにこの数字、利息込みの額だから、毎月10万円払っても元本の減り方はわりとゆっくりだったりする。最初の数年は特に、払ってる割に残高が減らない感覚がある。それがローンというものの正体だと思うと、なんとも言えない気持ちになる。

同じ月額でも、借入額と返済期間でぜんぜん違う

月額返済額は「同じ金額でも意味が全然違う」という点が面白かったりする。

月額返済額想定借入額(35年・1%前後)主な購入物件イメージ
5〜7万円1500〜2000万円台地方の中古戸建て・小型マンション
8〜10万円2500〜3000万円台地方の新築・首都圏の中古マンション
10〜13万円3000〜4000万円台首都圏の新築マンション・郊外戸建て
14万円以上4500万円超都内新築・大型物件

(金利1%前後・35年返済の概算)

首都圏と地方でこれだけ借入額が変わるから、同じ「月12万円の返済」でも、都内3LDKの人と地方4LDKの人では生活の豊かさがまったく違う話になる。数字だけで一概に「高い・低い」とは言いにくいんだけど、それでも月10万円という重さは変わらない。

あ、話がずれたけど、要するに「自分の返済額が日本全体のどこにいるか」を知ることで、繰り上げ返済の余力があるかどうかの判断材料にもなる。

自分の返済額、ランクで確認してみる

診断では10段階に分けてるんだけど、SRに届くのは月返済額が上位15%くらいの話になる。意外なのは、「自分はそこそこ少なく抑えた」と思ってる層がNかCに落ちることが多いこと。借入時の感覚と、毎月実際に払う額の体感がズレてる人が多かったりする。

実際に数字を入れてみると、思ってた自分の位置がけっこう変わる。

🎯 住宅ローン利用者の月額返済額ランク診断

月額返済額を入力してください

万円

このランク名、なんか人に言いたくなるやつじゃないかと思う。

返済ランクを上げる(あるいは維持する)には

Dランク以下だったとして、それは今の金利・借入条件の話でしかない。返済額を下げる手段は実はいくつかある。

繰り上げ返済で元本を削るか、金利の低いローンへの借り換えを検討するか。2026年時点では変動金利が上昇傾向にあるから、固定への借り換えを検討した方がいいタイミングの人もいる。住宅ローンの比較サービスで現在の金利相場を確認するだけで、月2〜3万円の差が見えてくることがある。

Nランクなら、繰り上げ返済の積み立てを月1〜2万円だけ始めると、5年後の元本残高がわりと変わってくる。小さく始めるのがコツだと思う。

SRまで抑えられてるなら、次は運用の話になる。返済の負担が少ない分を投資に回せてるかどうかで、10年後の資産規模がかなり変わってくる。

よくある質問

住宅ローンの月額返済額、平均と中央値はどっちを見ればいい?

中央値の方が実態に近い気がする。住宅ローンは高額購入者のデータが平均を引き上げるので、全体の「普通の感覚」は中央値の方が参考になる。住宅金融支援機構の2024年データでは中央値は約9.5万円前後で、平均の10.1万円よりやや低め。「自分と同じくらいの人がどれくらい払ってるか」を知りたいなら中央値の方が使いやすい。

月額返済額が高いのと低いのはどっちがいい?

単純に「低い方がいい」とは言えなかったりする。返済額が低い場合、借入額が少ない(物件の評価額が低い)か、返済期間が長いかのどちらかで、後者なら総返済額が増えてしまう。月額だけ見て安心するのは少し危険で、「総返済額と残年数」の組み合わせで判断する方が実態に近い。

Dランクの返済額を下げるには何から始めればいい?

まず現在の金利が市場相場と比べて高いかどうかを確認するのが最初の一手だと思う。借り換えシミュレーションをするだけで毎月の差額が見えてくる。住宅ローン比較サービスを使うと、現在の金利と借り換え後の差額が一目でわかる。無料で使えるものがほとんどだから、まず試してみる価値はある。