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日本人の1日のゲーム時間、平均12分らしい。信号待ちとほぼ同じ時間しかゲームしていない計算になる。

ただ、平均だけ見ててもあまり意味がなかったりする。

日本人はどのくらいゲームをしているのか

総務省の社会生活基本調査(2021年)によると、10歳以上の日本人全体の1日あたりゲーム時間の平均は約12分。ただし、この数字はゲームをまったくしない人も含んだ全体平均で、「ゲームをする人だけの平均」で計算し直すと45分〜1時間程度になる。

ゲーム時間の目安全体に占める割合
2時間以上/日約8%
1〜2時間/日約12%
30分〜1時間/日約15%
30分未満/日約20%
ほぼゼロ約15%
ゲームしない約30%

全体の約30%がゲームをほとんどしない層で、そこに引っ張られて平均が12分まで下がっている。裏を返すと、毎日1時間以上ゲームしている人はすでに上位20%くらいに収まる。

この分布を見ると、「平均12分」という数字がいかに実態からかけ離れているかがわかる。統計学でいう「平均の罠」で、極端に少ない層(ゼロの人)が多いと平均は引き下げられる。中央値で見ると、おそらく「ほぼゼロ〜10分未満」あたりに収まるはずで、「日本人の代表的なゲーム時間」としては12分すら過大評価かもしれない。一方でゲームをする人の中での平均(条件付き平均)は45分〜1時間なので、「ゲーマーの日常」と「全国民の平均」はまったく別の話として切り分けて読む必要がある。

ゲーム人口が増えた印象があるのはスマホゲームの普及が大きい。あ、それはともかく、据え置き・PC・スマホゲームを合算した時間で見ても、毎日コンスタントにやってる層はそこまで多くないのが実態だったりする。「ゲームの入口が広がった」のと「ゲーム時間が増えた」は別の話だと思う。スマホゲームは「片手間にちょっとやる」コンテンツとして機能していて、1セッションあたりの平均プレイ時間はコンシューマーゲームより短い。広がったのはゲームに触れる人口で、深く潜る人口ではない。

意外と低い「上位ライン」

ゲーム時間の分布でおもしろいのは、上位に入るラインが思ったより低いこと。毎日1時間以上ゲームする人は全体の上位20%台で、2時間を超えると上位10%以内に入ってくる。

言い換えると、1日2時間ゲームするだけで「日本人の中でゲームをかなりする人」のポジションに入る。感覚的には「普通にやってる」くらいのつもりでも、実際には上位1割の習慣になっているわけだ。これは他の趣味と比較してもおもしろくて、たとえば1日1時間読書する人も全体でみれば少数派だし、毎日筋トレする人も似たような割合に収まる。「習慣として継続する趣味」は何であれ、全国民ベースで見ると少数派になりやすい。

診断では10段階に分けているんだけど、「廃人と呼ばれた伝説」に入れるのは上位3%くらいしかいない。「毎日ちゃんと遊ぶ人」(SRランク)でも上位25%くらいになる。意外なのは、自分では「そこそこゲーマーかな」と思っていた人が、週末にまとめてプレイする習慣だと「週末だけ勢」に落ち着くケース。週5日ベースで計算されるので、集中型プレイヤーはランクが下がりやすい。

週末に6時間まとめてプレイしたとしても、週平均に直すと1日あたり約1.7時間。平日はほぼゼロなら日次平均はもっと下がる。「週末ゲーマー」と「毎日少しずつゲーマー」では総プレイ時間が同じでも習慣の定着度は大きく違う。習慣研究の観点でいうと、頻度が高い行動ほど日常に組み込まれやすく、週2回以下の行動は「趣味」より「たまにやること」に分類されやすいとされている。

実際に時間を入れてみると、思っていた位置とけっこう変わる。

🎯 日本人全体(10歳以上)の1日のゲーム時間ランク診断

1日のゲーム時間を入力してください

時間

このランク名、Xに「俺、〇〇だった」って貼ってる人たちの気持ちがちょっとわかった気がした。

年代・性別でゲーム時間はどう変わるか

ゲーム時間を語るうえで、「誰の話か」を無視すると実態がずれる。総務省データを細かく見ると、年代と性別でかなりはっきりした差がある。

10〜20代男性は全年代の中でもっともゲーム時間が長く、1日平均で1時間前後に達する。高校・大学生は可処分時間が多く、ゲームが主要な娯楽として機能している時期だ。30代に入ると仕事・育児・家事との時間の取り合いが始まり、プレイ時間は急激に落ちる。特に第一子が生まれる30代前半は、趣味への時間投下が最も制限されやすいタイミングで、「昔はもっとやってた」という感覚はここで刷り込まれる人が多い。

女性は全年代を通じて男性より短く、スマホゲームの割合が高い。据え置きやPCゲームよりも「スキマ時間で完結する」コンテンツへの親和性が高く、プレイスタイル自体が異なる。ただし40〜50代女性でも「パズルゲームやカジュアルゲームを毎日やる」層は一定数いて、ゲームの定義を広げると女性のゲーム時間は過小評価されやすい。

60代以降は男女ともに減少するが、ゲームをしていない理由として「時間がないから」より「ゲームに興味がないから」が多数を占める。これは可処分時間が増えてもゲーム時間が増えにくい年代で、習慣の固定化が起きている。

「ゲームする国」として日本はどうなのか

日本は世界有数のゲーム大国として語られることが多いが、1日あたりのプレイ時間で見ると国際比較は意外な結果を示す。Newzoo(オランダのゲーム市場調査機関)の調査では、1日あたりのゲームプレイ時間が最も長い国は東南アジア諸国が上位を占める傾向があり、フィリピン・インドネシア・タイあたりは1日1〜2時間台の平均時間が報告されている。日本は「ゲームを作る国」「ゲームの文化がある国」ではあるが、「ゲームをする時間が長い国」かというと必ずしもそうではない。

この背景には、日本の労働時間の長さと通勤時間がある。OECD統計でも日本の年間労働時間は先進国の中で上位に位置し、可処分時間が構造的に少ない。ゲームをやりたい気持ちがあっても、物理的に時間が取れないという状況が全体の平均を押し下げている可能性がある。「ゲームに興味がない」ではなく「時間がない」という理由が、特に30〜40代では多数を占める。

一方で、コロナ禍以降はリモートワークの普及によって通勤時間が減り、その時間がゲームに流れた層が一定数いる。2020〜2021年のゲーム売り上げ増加はその証左で、Switch本体・ソフトの品薄状態が続いたのもこの時期だ。ステイホーム需要がなくなった今、プレイ時間が元の水準に戻りつつある人も少なくない。

ゲーム時間と生産性・睡眠の関係

ゲームと睡眠の関係は、時間の使い方を考えるうえで無視できない。就寝前にゲームをする習慣がある人は多いが、画面から発せられるブルーライトがメラトニン分泌を抑制し、入眠のタイミングをずらすことが繰り返し確認されている。「ゲームを長くやった日は翌朝がつらい」という経験は、単なる気のせいではなく生理的な仕組みによるものだ。

特に問題になりやすいのは「もう1マッチだけ」の無限ループで、対戦系ゲームやソーシャルゲームのデイリー消化は「終わりどころ」が設計上存在しない。ゲームの設計そのものが「続けさせること」を目的に作られているため、意思力だけで時間を制限するのは難しい。外部制約(スマートスピーカーのタイマー、スクリーンタイム制限)を使うほうが現実的に機能する。

一方で、ゲームそのものが悪いわけではない。アクションゲームが認知的柔軟性を高めるという研究や、協力プレイが社会的つながりを補完するという報告もある。問題は時間の長さより「いつやるか」で、就寝2時間前以降のプレイを減らすだけで翌日のコンディションに差が出る。睡眠の質を記録するアプリを1週間使ってみると、ゲーム時間と睡眠の関係がわりと見えてくる。

診断後に考えてみること

「積みゲー製造機」や「なんとなく触る程度」が出た人は、今の生活でそのくらいの時間になってるというだけで、焦る必要はない。

「毎日ちゃんと遊ぶ人」以上が出た人は、睡眠時間との兼ね合いを一度確認してみるといい。ゲーム時間が増えるほど睡眠が削られやすくて、翌日のコンディションに直結する。体感として、2〜3時間を超えたあたりから生活リズムへの影響が出始める気がする。スリープ研究では、就寝1時間前のスクリーン使用がメラトニン分泌を抑制し、入眠の質を下げることが繰り返し確認されている。「ゲームを長くやった日は翌朝がつらい」という経験は、その仕組みによるものだと思うと少し納得しやすい。睡眠の質を記録するアプリを1週間使ってみると、ゲーム時間と睡眠の関係がわりと見えてくる。

ランクが低めだった人で「もっとゲームをしたい」という感覚がある人は、「やる時間がない」より「やりたいゲームを決めていない」パターンが多い。積みゲーを崩さず新作に流れ続けると、いつでも始められるゲームが多すぎて逆に手が動かなくなる。「今月はこれだけ」と1本に絞るほうが、トータルのプレイ時間は増える傾向がある。

ゲーム時間が気になった人は、同じく日本人のスマホ使用時間の平均も調べてみるといい。ゲームとスマホを合わせた「画面時間」全体で見ると、自分の時間の使い方がもっとはっきり見えてくる。

よくある質問

Q. 平均12分という数字はどこから来ているの?

総務省の社会生活基本調査(2021年)をもとにした推計値になる。この調査は全国約9万世帯を対象に実施していて、10歳以上の日本人の行動時間を記録している。ゲームをしない層を含む全体平均なので、ゲーマーだけで集計すると数字は大きく変わる。実態として、「プレイしている人の中での平均」は45分〜1時間程度で、12分はあくまで全国民ベースの数字だと思って読むのがいい。

調査の性質上、「昨日の行動」を記録する時間日誌法が使われているため、記憶の歪みが入りにくい設計になっている。ただし、ゲームを「ゲーム機でのプレイ」と定義した場合、スマホゲームが別カテゴリに集計される可能性があり、実際のゲーム関連時間より少なく見積もられているかもしれない。

Q. 10代と30代でゲーム時間はどのくらい違う?

10〜20代男性が最もゲーム時間が長く、1日1時間前後になる傾向がある。30代以降は男女ともに急減していて、就職・育児・家事と重なる時期に可処分時間が減るのが主な理由だったりする。女性は全年代を通じて男性より短く、スマホゲームに偏りやすい。年代が上がるほど「昔はやってたけど今はほとんど」という層が増えて、そこが全体平均を引き下げている構造がある。

おおまかな比較として、10代男性と40代男性ではゲーム時間に3〜5倍の開きがある。40代でもゲームを続けている人は「ゲームを趣味として意識的に続けている人」に絞られるため、40代ゲーマーはある意味で意志の強い層だとも言える。

Q. ゲーム時間のランクを上げるにはどうすればいい?

まず「やりたいゲームが明確にあるかどうか」が全てで、時間があってもやりたいゲームがなければプレイ時間は増えない。積みゲーリストを作って「今月はこれを崩す」と1本に絞ると続きやすくなる。スキマ時間(通勤・食事中)にスマホゲームを入れるか、就寝前の30分をゲームに充てる習慣を作るのが現実的な一手だと思う。月額ゲームパスを使うと積みゲーが自動的に増えるので、定期的に「今月やるやつ」を選ぶ習慣があると積みゲー製造機から脱出しやすくなる。

ただ、「ゲーム時間を増やすこと」自体を目標にするのはおすすめしない。ランクが上がることより、「このゲームをクリアしたい」「この友達と一緒にやりたい」という具体的な動機があるほうがプレイが続く。時間は目的の結果であって、目的そのものにしてしまうと長続きしにくい。

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